夏から秋にかけて猛威をふるう台風ですが、上陸するとものすごい雨と風で多くの被害がでることがありますよね。
今回は、そんな台風の疑問についてご紹介します。
台風は右側と左側で強さが違う?
台風が左回りの理由は?
台風が北東に進むのはなぜ?
ではみてみましょう。
台風は右側と左側で強さが違う?
台風とは
亜熱帯や熱帯で海から大量に虚給される水蒸気が上昇し、渦を巻く熱帯低気圧の中で最大風速が17.2m/sを超えたものを台風と呼びます。
その渦は多くの積乱雲が中心に集まってできていて、その下では大雨が降り強風が吹き荒れています。
でも、台風の風の強さはどこも同じと思っていませんか?
実は台風を真上から見たときに右側の半円と左側の半円では風の強さに違いがあります。
一般的に台風は赤道付近の南の海上で発生し反時計回りに渦を巻いて北上します。
このときに風の強さに違いがでる要因となるのが以下の2点です。
・台風自身の風の向き
・台風の進行方向
その違いを右と左に分けるて説明するとこのようになります。
<台風の右側と左側の風の強さの違い>
右側は風の向きと進行方向が同じになるので風は強くなります。
左側は風の向きと進行方向が逆になるので風は右側よりもやや弱くなります。
これを図で表したのが下記になります。
台風が左回りの理由は?
では台風が左回り(反時計回り)に渦を巻く理由は何でしょう?
それは地球の自転とコリオリの力によるものです。
コリオリの力とは
回転座標系上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力(見かけ上の力)の一種であり、コリオリ力、転向力(てんこうりょく)ともいう。
出典:Wikipedia
ちょっと難しいですよね。
簡単にいうと自転する地球(北半球)の上では物体が進行する方向に対して右に反れる力が働くことです。
簡単な図で表すと以下のようになります。
つまり気圧の高いところから気圧の低いところへ向かって流れる空気はコリオリの力が右にかかることによって左回りの渦になるわけです。
台風が北東に進むのはなぜ?
台風の進路でよく見かけるのが、台風が赤道付近の海上で発生し大きく弧を描いて北上し途中から北東に進むコースです。
一部例外もありますが、このように進む台風って多いですよね。
なぜこのようなコースになるのでしょうか?
それは以下のことが関係しています。
・貿易風
・偏西風
・反時計回りの渦
台風の進み方を簡単にまとめてみました。
1.熱帯低気圧の台風は赤道付近の主に海上で発生します。
2.その後東から西に向かって吹く貿易風の影響を受け北西に進みます。
3.このとき本来は西に進むところ反時計回りの渦の影響で進行方向が右に曲がりやすく北西に向かうわけです。
4.北緯30度付近までくると今度は北東に向かって吹く偏西風の影響を受けて進路を変えます。
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あとがき
台風はコリオリの力が加わり北半球では左回りの渦となって貿易風や偏西風の影響を受けて進んできます。
雨風の強さが右と左で違うと考えると日本に上陸するときもどこに上陸するかで影響も違ってきますよね。
とくに真上からみて台風が自分の左を通過するときは大量の雨や強風が予想されますので十分警戒しておきましょう。
また、この台風は北半球と南半球では渦が逆になります。
台風は熱帯低気圧なので赤道付近から発生し低緯度から高緯度へ進んでいきます。
そのため北半球と南半球では条件が真逆になるためコリオリの力も反対に働くということですね。
いずれにせよ台風が発生したら、その後の進路に十分注意して天気予報をマメにチェックしたいですね。